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なぜ人を殺してはいけないのか?(前編)



 「なぜ、人を殺してはいけないのか?」

 この問いが子供や中学・高校生の中からあがることが、時々話題になります。

 大概において、これは、何か子供に関わる大きな事件があったときにマスコミなどで取り上げられます。 そして、現代の社会規範の崩壊を示す一つの例として、嘆かわしく深刻な事態であるとして扱われることが多いようです。


 しかし、自分には、これは嘆かわしいどころか、子供たちの考える力を育てるのには絶好の、たいへん喜ばしい問いであるように思えます。

 そして、こんなすばらしい問いを発しているのに、世も末だといったような反応をしてそれを無為に見過ごすことこそ間違いではないかと思うのです。
 こんな機会をそのままにしておくのは相当もったいないのではないかと思うのです。


 これについて考える前に、別の例を挙げてみます。

 「誰かを殺したいと思ったことがあるか?」という問いに何割もの子供がYesと答えたというアンケート結果がマスコミで話題になることがあります。 これも、低年齢の子供が殺人を犯した事件の直後などによく報道されます。
 でも、これは全然心配するようなことではないと思うのです。 自分自身が子供の頃の感覚をよく覚えている人にとってはよくわかることだと思うのですが...。 子供がYesと答えるのは、ある意味で当たり前だと思うのです。

 子供には、誰にでも嫌いな子供がいるでしょう。 そして、そういう嫌な子供に対してとても憎らしく思うことでしょう。 そういう嫌な子供はいなくなってくれればいいと思うでしょう。 子供は素朴に物事を考えるので、そういう子供は死んでしまえばいいと思うでしょう。 そして漠然とした空想として、交通事故にあえばいいとか、病気になって死んでしまえばいいとか思うでしょう。
 恐らく、この程度の感情をもとに、殺したいと思ったことがあると答えているのに違いないと思うのです。 すなわち、本気で殺したいと思っているのではないと思うのです。 子供にとっての「殺したいと思ったことがある」と大人が使う「殺したいと思ったことがある」の意味は、言い回しは全く同じでも意味は全然異なっているはずです。 自分の子供の頃のことをちゃんと思い出してほしいと思います。 当時、誰かを殺したいと思ったことがあるかと聞かれたら、あると答えた人は多いのではないでしょうか。

 でも、実際に、人を殺す子供ははほとんどいません。 何も、思いつめた挙句に、具体的に殺しの計画を立て、実行寸前までいった子供が何割もいるわけでは全くないと思うのです。 子供が本気で誰かを殺そうと思ったら、大人より素朴に考えて殺してしまうかもしれません。 でも、実際は、子供たちのうち、本当に殺人をする子供はほとんどいないのです。

 事実、15歳以下の子供が殺人を犯す率は、成人に比べて圧倒的に低くなっています。
 2003年の殺人検挙(補導)人数のデータをチェックすると、50-59歳合計では289人、30-39歳合計で257人であるのに対して、8-11歳合計では0人、12歳が1人、13歳が2人、14歳が3人、15歳が4人となっています(警察庁 2004)。

 マスコミは一般に、物事をセンセーショナルにとりあげる傾向があります (「今、子供が危険!」などというタイトルで番組作りをする場合、人を殺したいと思ったことがあると答えた子供が何%というデータは示しても、上で示したような年代別殺人検挙人数のデータを一緒に紹介したりはしないですよね。 公表されているデータなので、ちょっと調べればすぐにわかるはずなのですが。)。 どうしても視聴者がそういう報道を求めるので、ある意味では仕方がないとは思いますが...。
 したがって、そうしたことを踏まえて、メディアの報道内容に対して、実際に何が深刻な事態で、何が見かけの数字なのか、よく考えることが必要だと思うのです。


 同じように、「なぜ、人を殺してはいけないのか?」と大人を困らせようとする子供が実際に人を殺したりすることは基本的にないはずです。

 ただ言っているだけなのですから。



中編へ続く! 必ず結論まで読んでね!

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