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いじめを止める!
<先生方へ>
いじめが行われているのを発見したら、自分の命をかけてでも、いじめられている子どもを守ってあげてくださいね。
いじめの中には、とても根絶が難しいものもあり、小学校高学年、中学生ともなってくると、いじめている子どもたちに対し、先生の指導が簡単にはいかないばかりか、先生にある種の危険が及ぶ可能性がある場合もあるでしょう。
でも、学校で、特に弱い立場にある子どもの生命と安全を守ることは先生としてきわめて当然の、最低限の義務ですよね。
もしも、命をかけて子どもを守るという覚悟がないような先生がいたとしたら、明日にでも辞職願いを提出してほしいと思います。
また、クラスを受け持つとき、初めて顔を合わせる子どもたちに対して、宣言をしてもらいたいと思います。
「私のクラスからいじめが出ることを私は決して許しません。
いじめの罪はとても重く、もしいじめをしたら、このクラスで授業を受けることをできなくするばかりでなく、親はもちろん、警察にも連絡します。
少しでもいじめを受けた人、そしてそれを見た人がいたらすぐに先生に教えてください。
私は命をかけてあなたたち一人一人を守るつもりです。」
こうした宣言を聞いた子どもたちはとても安心し、先生を信頼するようになるのではないでしょうか。
いじめは決して見逃してはならない深刻な犯罪なのですから、まずは、ほんの小さな徴候にも注意を払って、子どもたちをよく見てあげてほしいと思います。
まさか今時、そんな認識の甘い先生方はいらっしゃらないとは思いますが、プロレスごっこをしている子どもたちを楽しいじゃれあいをしていると安易に捉えるようなことは絶対やめてほしいと思います。
そういう場合もあるでしょうが、中には、苦痛を最大限の笑顔で覆い隠している子どもがいるかもしれないということに気づいてあげてくださいね。
注意深い観察の結果、いじめの可能性が疑われ、いじめられていそうな子どもにいじめの有無を質問したとき、仮にその子どもがいじめられてはいないと答えても、それが本当か嘘かを見抜く目を是非持ってください。
「チクるな」と強い圧力をかけられている子どもの気持ちをよく考えてあげられる先生には、きっとそれが見抜けるんだと思います。
そして、自分のクラスでいじめが行われているのを発見したら、決して、自分のクラスでいじめが起こっていることを恥じたり、隠そうとしたりしないでください。
いじめが起こるのは、担任の指導力不足によるものではなく、人間の、もっと根源的な欲求と集団心理から生まれる根深いもの(エッセイ「いじめは人間の本能か?」参照)であって、その発生は担任の責任ではないと思います。
担任の責任はその場合の対処にあるのであって、いじめが起きているという緊急事態に、恥じたりしている場合ではないと思います。
この場合は、少しもためらわずに、すぐに他のクラスの先生とも情報を共有し、職員会議で取り上げて学校一丸となってそれに対処してほしいと思います。
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